こんな時、こんな人の好きは要注意

失恋直後に芽生えた恋愛も長続きしない、と心理学ではよく言われます。
特に、その失恋があなたにとって大きなショックであった場合は、なおさらなのです。

ある女性には、六年間交際した男性がいました。
正式に婚約したわけではありませんが、結婚の約束もあったそうです。

しかし、ある日突然、彼から 「別れてほしい」 と言われたのです。
理由を尋ねると、「他に好きな女性ができた」 というのです。

彼は誠実な性格の人で、いわゆる浮気性の男ではありませんでした。
ですので、彼の言葉は、彼女には信じられないものだったのです。

彼女は素直に納得することはできませんでした。心から彼のことを愛していましたので、
「はい、そうですか」 というわけには、どうしてもいかなかったのです。

しかし彼の心は、再び彼女のもとに戻ることはありませんでした。


彼女はショックのあまり何日間か寝込んでしまいましたが、
だんだんと自暴自棄のような感情にとらわれていきました。

たまたま、そんな彼女のもとに交際を申し込んできた男性がいて、
彼と付き合うことを決心しました。

好きになったからではありません。
自分を裏切った前の男性への 「見せつけ」 のつもりだったのです。

彼の前に故意に現れて、新しい男性と仲の良いところを演じて、
「あなたがいなくても、わたしはこうして幸せにやっていけるのよ」
というところを見せ付けてやりたかったのです。

しかし彼女は以前の男性の前で、こういう演技をしながらも、
自分が悲しくてしょうがなくなってきたのです。

自分は、新しい男性のことを、本心ではちっとも愛していないことに気づいていたからです。

結局、新しい男性との恋愛もすぐに終わり、彼女はまた別の男性と今付き合っているのです。
と、このような事例は、典型的なものかもしれません。


「リバウンド」 という言葉が、心理学にあります。

どんな人にも経験があると思いますが、好きな人と幸福な生活をしているとき、
わたしたちは精神的に非常にイキイキした状態にあることを感じます。

もちろん彼と一緒にいるときは胸がときめくものですが、そのときばかりではありません。

彼と一緒にいないときでも、自然にうれしさがこみ上げてくるのです。
仕事をしていても、友人と会っていても、気持ちがワクワクしてくるのです。
何を食べてもおいしく感じられますし、何をやっても楽しくてしょうがないのです。

しかし、好きな人を突然失うというような事態に遭遇すると、
わたしたちの精神は一種の停滞状態になってしまうのです。

落ち込む、悲しみにとらわれる、というよりも、ある意味、呆然とした状態になってしまうのです。
何も考えることができなくなってしまうのですね。

本当に悲しいときには涙は出ない、と言います。
つまりそういうことでしょう。
心が空白状態になってしまうのです。

しかし、やがて人間的な感情は回復してきます。

ただし…

このときが実は、一番危ないのです。
心が正常な状態に戻ればいいのですが、一種の反動(リバウンド)で、
感受性が非常に敏感になってしまうのです。

わけもなく涙が流れてきたり、おかしくもないのに笑い声を上げたくなったり、
むやみに人に当たり散らしたり、先の例の女性のように自暴自棄になったり、
ということがよくあるのです。

理性的な判断ができなくなるのです。

ですので、こういう状態のときには、好きでもない人に 「好きだ」 と言ってしまうこともあるのです。

以前の恋人に 「見せつけたい」、復讐したいという気持ちで、
何の意味もないことをしてしまうことも、またあるのです。


とにかく失恋から立ち直るため、また立ち直って再び幸福な生活を取り戻すためには、
案外長い時間が必要になるのです。

自分では 「もう、だいじょうぶ」 と思っても、実際はそうではない場合も多いのです。

ですので、あせってはいけません。

「早く、以前の彼とのことを忘れ去りたい」
「早く前の彼とのことを忘れさせてくれる、新しい恋人がほしい」

とあせってはいけないのです。

あせれば、あせるほど冷静な判断ができなくなり、また恋愛を失敗してしまう可能性も高まるのですから。


◆まとめ
失恋直後に芽生えた恋愛は長続きしない。
失恋の痛手が消えるのを、ゆっくりと待とう。
ある程度時間が過ぎ去らなくては、いい恋愛がやってこない。




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